2012年08月26日

「バランス・スコアカード」を私的流用する

会社でやらされていた数々の“経営・管理の手法”は、事後アンケートでは「たいへん有用だと思いました」などと書いている人も、本音では「難しい」「つまらない」「そんなヒマない」「誰かやってくれ」だと同僚は言っていました。

そういう「会社でやらされた手法」のひとつのバランス・スコアカード。
これを“私的流用”して、サラリーマン生活をしている“個人”への適用を考えてみました。

バランス・スコアカードというものは、それまでの会社経営の古典的考え「カイシャは儲けてナンボ!」が、もうちょっとマシにならないか、と世界の賢者が知恵を絞った力作だと、私はそう思っています。
「カイシャは儲けるだけが能じゃない、お客の信頼を得るのも、社員がそこで育つのも、感心するような仕事のやり方をすることも大事。」
という「カイシャを見る目」の視点があるよ!という教えのようなものです。
もうちょっと考えると、カイシャは儲けてナンボの世界だけど、商品を売るだけじゃなくて企業買収でどこかの立派なカイシャが自分の会社を買ってくれるかもしれないし、優秀な従業員は他社からヘッドハンティングもあるかも、スバラシイ仕事のやり方はそれ自体をコンサル業にできるかもしれない。
要するにカイシャの価値があがるネタがあるよ、という示唆なのかもです。

ま、ここまでは会社経営の話なので、アーリーリタイヤしてしまった私には、もう何の関係もないのですが、このバランス・スコアカードの考え方を“私的流用”して一社員という“個人”の立場に応用してみると、こんな感じになるでしょう。
「社員は会社で給料を貰うだけが能じゃない、同僚や上司が自分を“いいヤツだ”と思わせるのも、自分が会社で得をするのも、カイシャで経験することも・・・オイシイ。」

これについて掘り下げてみましょう。
「社員は会社で給料を貰う」
これはアタリマエですが、アタリマエならどうしてサービス残業をするのか?という疑問が残ります。実は私はサラリーマン時代にけっこうサービス残業をしていました。それも「やらされて」でなくて自分からやっていました。この理由はバランススコアカードの私的流用で言うところの以下の理由があったからです。

「同僚や上司が自分を“いいヤツだ”と思わせる」
カイシャの中で自分の味方を増やすことは大事なことです。そのため例えば同僚や上司の仕事を手伝うという利他的な行動をします。それがサービス残業になってもかまいません。そうやって同僚や上司に“貸し”をいっぱい作ります。
貸しを作ったからには、返してもらうことを期待します。
自分が窮地に陥ったとき、例えば帰ってテレビを観たいのに資料作りが間に合わないような場合に、貸しを作っておいた上司に「この資料は明日でもいいか?」と要求し、「・・・まあいいだろう」と言わせるわけです。
もし「バカ!今日中だ」などと言おうもんなら、いつか煮え湯を飲ませてリベンジを計ります。
たとえばその上司が困っているときに無視して助けない。こんなリベンジがソフトでいいです。それでもしその上司が頭を下げてヘルプを求めてきたら、何よりも速くやってあげましょう。
こうしていると、自分にとって良い人間関係が築けます。

「自分が会社で得をする」
考えてみるとカイシャには使えるモノがいっぱいあります。
そのうちカイシャのお金と、カイシャの備品と、カイシャの機密情報だけは私的流用するとヤバイですから、ヤバイことはしないようにします。
カイシャには気の会う仲間ができることも、冷暖房完備のステキな部屋とデスクも、自分をチヤホヤしてくれる取引先に方々も、エクセルやワードをタダで教えてくれる社員教育も・・・
これらはやり方によっては私的流用しても、あたかも「カイシャのため」というカモフラージュがカンタンです。
みんなが帰った静かなオフィスでの悠々としたくつろぎタイム。
取引先との打ち合わせ後の料亭での更なる打ち合わせ。
自分ひとりじゃ滅多にありつけない将来の儲けにつながりそうなスキルアップの教育の数々。
飲み会の後にサウナに行って、そこからオフォスに戻り机にうっぷして朝まで仮眠。朝一番にパソコンつけて机に向った姿に誰も異議は唱えないでしょう。
考えようによってはサービス残業代など凌駕してしまう得がカイシャには潜在しています。

「カイシャで経験する」
「苦労は買ってでもせよ」という戒めがあるようですが、そういわれたら「ハイ」ととりあえず言っておきましょう。
しかしそれが苦労だけのための苦労のようであれば、テキトーにお茶を濁して努力しないようにします。この点、ふつうのビジネスマンは類稀なる能力を持っていて「嫌な仕事はヒトに押し付ける」ことが上手なこと!自分がその餌食にならないように気をつけます。
しかし一見嫌な仕事に見えて、実は有用な仕事も混じっていますから、よく考えて仕事内容を見極めましょう。
嫌な仕事は誰もやらないから、もし自分がそれをやったら第一人者になることが容易です。しかも他の誰もやっていないので、他の人から見ると、大変な仕事を頑張ってやっているように見えます。
実は何ヶ月かして慣れれば大したことない仕事であっても「君はエライねぇ!」みたいに・・・。
そうすりゃ、その道では自分のやりたい放題ってことにも!

こういうカイシャに落ちているモノを拾うことは、私にとっては生きた財産と言えたのかもしれません。
そういうカイシャ経験は今のアーリーリタイヤメント生活でも役立っています。

アーリーリタイヤメント生活で、バランス・スコアカードをどう活かせるのか?については、まだ2年のリタイヤメント経験だけではうまく描くことができなかったので、
そいつはいつか、またの機会に記事にすることにしましょう。

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posted by 大庭夏男 at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | その他 | 更新情報をチェックする
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